毎日たっぷり猫まみれ4が画像登録限度を超えたためこちらに引っ越しました。
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先日頭部未破裂動脈瘤の血管内治療(ステントを用いたコイル塞栓術)という手術を受けました。
33年前の出産以来の入院でした。
この病気や入院事情がこれをご覧になられている方やご家族、お知り合いの方の何かお役に立てるならという思いで、ちょっとしたアドバイスや思ったことを書かせていただきます。


2020年は保護した猫が54匹で譲渡が44匹と例年に比べても10匹程度多い年でした。
次から次へと捕獲に保護、病院通いとフルタイムで朝8時出社、昼休みにいったん戻り向こうの家の猫仕事をして帰宅は18時という生活でした。
自宅の猫仕事をして具合の悪い子が居れば病院へまっしぐら。
往復だけで40分から50分かかる病院通いは夕方の渋滞にかぶると20時越えの帰宅となりました。
コロナという未知の感染による病気がじわじわと迫ってくる頃と重なりました。


7月の終わりにめまいを感じるようになりました。
雲の上を歩いているような感覚が一瞬したり、パソコン仕事をしているとグルグルするような感覚に襲われたり。
7,8年前に右側の頭をハンマーで殴られたような瞬間の痛みが数回起きたことがあって全身CTなど8万円かけて人間ドッグを受けたことはあるのですが、異常なしの結果に胡坐をかいていました。
とりあえず総合病院にかかりましたが、軽い熱中症ではないかとのことでした。
何となく疑問を感じ近くの脳神経外科(後から知ったのですが、この看板を掲げていましたが脳神経外科御専門医ではないそうです)に行き頭部MRIを撮りました。
そこで5ミリの未破裂動脈瘤が見つかりました。(めまいやふらつきとの因果関係はないそうです)
提携している手術が出来る八王子の病院を紹介されました。
いつ破裂するかわからない、1分1秒でも早く行ったほうがいいと半ば脅されました。

そこで造影剤を入れて再度MRIを撮影。
形がいびつ。血管が通っているのでこの血管に損傷があれば言語に問題が生じる。
よって頭を開いての手術で無ければ手術は出来ないとのことでした。
それでも合併症や後遺症の確率は高いとの説明。
再度紹介元の脳神経外科に行きセカンドオピニオンを求めました。
紹介された病院に何となく不安を感じていたからです。
しかし医師はいつ破裂してもおかしくない。破裂したら社会復帰できるのは3割程度。
死ぬかもしれない。これはもったいない。
だから手術しなさい。これがセカンドオピニオンだと打ち切られてしまいました。

自分なりに調べてみました。
この動脈瘤を治療するには
1.開頭して頭蓋骨、硬膜を切って脳みその奥の血管を確認しながらクリップでふさぐ。
2.血管内をカテーテルで動脈瘤まで行きコイルでふさぐ。
  この場合完全にふさぎきれないことも多くあるため出来ないという病院が多い。
  また再発(確実に塞ぎきれないため)再手術リスクが高い。

紹介された病院で紹介状を書いてもらうのが難儀でした。
書きたがらない。紹介したがらないのです。
これは病院同士のメンツの問題なのでしょうか? 患者のことなんてそっちのけという印象でした。
何とかもらった紹介状を持ってK大学病院へ行きました。
紹介状の内容と私の話が不一致で照会作業に時間を要しましたが、元の病院の不誠実さが身に沁みました。

K大学病院では開頭手術しかできそうもないこと。
血圧も高くないし喫煙経験もない、親族でこの病気の遺伝性が低いという観点から、未破裂のまま寿命を迎えることもあり経過観察を勧められました。
手術によるリスクを考えるとこのまま経過観察でいいのではないかという事でした。


紹介されたのは町田のK大学病院の先生が開業した病院でした。
半年に一度のペースでMRIを撮影し動脈瘤の状態を確認、という事でしたが担当医はその先生ではなく(予約を取るには数か月待ち)曜日替わりで来られるK大学病院の先生が担当されました。

2回目は午前にしてもらい担当医が変わりました。
K大学病院とはしがらみのない病院からの先生でした。
画像を見て開口一番「K大学病院ではなんでこれで経過観察といったのですか?」と。
ええ?? 血圧高くないし喫煙歴ないし身内にもこの病気の人いないしと説明すると渋い顔で形がいびつだと破裂しやすい。もったいない。手術を視野に入れたほうがいい。
でもこれはあくまでも私見だけどねと、念を押されましたが。
K大学病院ととしがらみのない〇〇先生は何曜日担当だからその先生の意見を聞いてみたら?と勧められました。

なんのこっちゃ。こんなにも二転三転するのか??
奈落の底に落とされた思いでした。
でも死ぬわけにも長期入院するわけにもいかない。

ちょっとした愚痴をボラさんにしてしまい、そのボラさんが愛護団体Tの代表Iさんにこぼしたところで彼女から私に電話がありました。
彼女のお母さんは1.5ミリの未破裂動脈瘤があってどこの病院でも手術できないと言われていたところテレビでスーパードクター特集か何かでH医科大学のY先生を知りすぐに連絡を取ったそうです。
先生はフローダイバーターという特殊なものを使った血管内手術を手掛けておられました。
H県まで行きお母さんは手術を受けられ5年が経った今もとてもお元気だそうです。
その先生にメールをして直ぐに返信が来ました。
これにはびっくり!!
その先生は横浜の脳神経外科に月一回外来に来られるとのことでちょうど2日後がその外来の日で直ぐに予約を入れてくださいました。
なんという速さ、ラッキーとしか言いようがありませんでした。


そこでMRIを撮り、ステントを用いたコイル塞栓術という方法で開頭せずに治療できそうだと言っていただきました。
去年8月のことでした。
4泊5日で退院できるし体への負担も最小で済むとのことで、手術を受ける決心を固めました。
この動脈瘤による体調不良などは全くなく、健康体での手術は正直逃げ出したい衝動に駆られることも数回ありました。
でも朝目覚めた時に「生きている」ことを実感する薄氷を踏む毎日に疲れていました。
やるっきゃない、猫のためにやるっきゃない。


猫活動が少なくなる猫閑期は1月か2月。
猫仕事を頼めるのは姉か次男。
5,6日の有休を次男に取らせるのも気が引けて、毎年帰国する姉に白羽の矢をたてました。
先生が横浜に来られる月末と姉のスケジュールに合わせて1月に手術日を決めました。


明日は第2部、いよいよ入院してから今までのお話をさせていただきます。
手術は成功ながら、波乱が起きドタバタと大変な入院生活でした。


ではまた明日に。




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